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2026.08.10 お役立ち情報

無垢フローリングとは?メリット・デメリットと後悔しない選び方を解説


無垢フローリングとは?メリット・デメリットと後悔しない選び方を解説

無垢フローリングとは、一枚の木材をそのまま板状に加工した単層フローリングを指し、合板などの基材に薄い化粧材を貼り合わせた複合フローリングとは構造が異なります。調湿作用による夏冬の快適性や、年数を重ねるごとに深まる色合いの変化を楽しめる床材である一方、水分や湿度の変化に応じた手入れの手間が生じる点も押さえておきたいところです。オークやパインなど樹種によって硬さや足触りに違いがあり、暮らし方に合わせた見極めが欠かせません。

木の温かみを求めて選ぶ方は多いですが、素材の性質を知らないまま選ぶと、隙間や色の変化に戸惑う場合もあります。

目次

この記事でわかること

無垢フローリングと複合フローリングの違いと特徴

人気樹種(オーク、パインなど)の硬さや選び方

長持ちさせるためのお手入れとメンテナンス方法

【免責事項】本記事は無垢フローリングに関する一般的な情報提供を目的とした内容であり、個別の住宅における性能や仕上がりを示すものではありません。掲載している数値や制度は執筆時点の内容であり、最新の情報や個別の条件については、各専門機関や施工会社への確認が必要です。

無垢フローリングの定義とJAS規格上の分類

単層フローリングとしての基本構造

フローリングの規格は農林水産省の日本農林規格(JAS)で定義され、木材そのものを基材とする単層フローリングと、合板などに薄い化粧材を貼り合わせた複合フローリングに分類されます。無垢フローリングはこの単層フローリングにあたります。

単層フローリングは、一枚もの、あるいは複数の木材片をはぎ合わせたものを基材とし、表面には塗装や研磨などの加工を施します。合板のような複数層の構造を持たないため、木材が本来持つ木目や香り、手触りをそのまま感じられる床材になります。ショールームやカタログでは「無垢材」「天然木」といった表記も使われますが、JAS規格の分類と一致するとは限らないため、該当するか担当者に確認することをおすすめします。

無垢材は伐採した木材をそのまま使うのではなく、人工乾燥や天然乾燥によって含水率を下げる工程を経てからフローリング材に加工されます。乾燥が不十分なまま使用すると施工後の収縮が大きくなりやすく、乾燥の工程も仕上がりを左右する要素になります。

無垢フローリングを使用した明るいLDK空間

複合フローリングとの構造的な違い

複合フローリングは、合板や集成材の上に天然木の薄い単板やシートを貼り付けた構造を持ち、木材の伸縮やそり、割れが起きにくくなっています。工場で加工された表面材を使うため色合いや木目のばらつきが少なく、施工後の仕上がりをそろえやすくなります。一方、無垢フローリングは木材そのものであるため、一枚ごとに木目や色合いが異なり、使い込むほどに味わいが増していく床材です。JAS規格では節や割れなど表面の状態に応じて等級が区分され、等級により見た目の均一さが変わります。

価格の面では複合フローリングの方が抑えやすい傾向がありますが、表面の化粧材がすり減った場合、無垢フローリングのように削り直して仕上げ直すことが難しいという違いもあります。

単層フローリング(無垢材)

木材そのものが基材。木目や質感を直接感じられるが、湿度による伸縮が生じやすい。

複合フローリング

合板等に化粧材を貼り合わせた構造。伸縮やそりが起きにくく、仕上がりが均一になりやすい。

自然素材としての無垢フローリングの位置づけ

無垢フローリングは、珪藻土や漆喰などと並ぶ自然素材の一つとして、住まいづくりで選ばれることが多い床材です。自然素材を使った住まい全体の特徴については、自然素材の家ってどんな家?自然素材の特徴やメリット・デメリットとはで取り上げています。

普及の背景と近年の見直され方

量産のしやすさや施工の手間の少なさから複合フローリングが広く使われてきた時期がありますが、近年は自然素材を暮らしに取り入れたいと考える方が増え、無垢フローリングをあらためて選ぶ住まいも見られます。

JAS認証の有無を確認する意味

JAS規格に基づく認証を受けた製品には、登録された認証機関の検査を経たことを示すマークが表示されます。認証の有無は、含水率や強度など一定の品質基準を満たしているかどうかを判断する目安の一つになります。すべての無垢フローリングがJAS認証を取得しているわけではないため、気になる場合は商品の表示を確認しておくとよいでしょう。

出典)フローリングの日本農林規格

調湿性や経年変化などフローリングの利点

熱伝導率の低さによる夏冬の快適性

熱伝導率とは熱がどれだけ伝わりやすいかを表す数値で、数値が小さいほど熱を伝えにくくなります。木材は熱伝導率が低く、コンクリートやタイルに比べて足に触れた際の冷たさを感じにくくなります。木材の熱伝導率は樹種によって差があり、スギでおよそ0.097W/m・K、ナラやマツでは0.18W/m・K前後とされる一方、普通コンクリートはおよそ1.6W/m・Kとされています。

建材の熱伝導率比較 (W/m・K) ※数値が低いほど熱を伝えにくい
スギ

0.097

ナラ・マツ

約0.18

普通コンクリート

1.6

この差により、無垢フローリングは冬場に素足で歩いても底冷えを感じにくく、夏場は周囲の熱を伝えにくいことで床面がひんやりとした感触を保ちやすくなります。足元の体感温度が安定しやすい点は選ばれる理由の一つです。

ヒノキなど香りの強い樹種を使うと落ち着いた香りが室内に広がる点も特徴です。木材は音を吸収しやすい性質も持ち、複合フローリングやタイルに比べて生活音が響にくくなります。

湿度をやわらげる調湿作用

木材は、空気中の湿度が高いときに水分を吸い込み、乾燥しているときに水分を放出する性質を持っています。この性質により室内の湿度変化がやわらぐことが期待できますが、調湿作用だけで大きく変えられるわけではなく、換気設備や断熱性能とあわせて考える必要があります。断熱等級5の基準や地域ごとの必要性については、断熱等級5とはZEH水準を満たす省エネ基準!岐阜・愛知での必要性とメリットで解説しています。

使い込むほどに深まる経年変化

無垢フローリングは、使い込むほどに色味や艶が変化していく床材です。新築時の明るい色合いから、日光や生活の中での摩耗を経て落ち着いた色合いへと移り変わっていく過程を楽しめる点は、複合フローリングとの大きな違いです。経年変化の速さや色の出方は樹種や仕上げの塗装方法、日当たりの強さによって差が出るため、南向きの窓際など日照時間が長い場所は色の変化が早く進む傾向がある点も知っておきたいところです。

接着剤の使用量と化学成分への配慮

複合フローリングは基材と化粧材を貼り合わせる工程で接着剤を使用するのに対し、無垢フローリングは木材そのものを加工するため接着剤の使用量が少なくなります。2003年7月に施行された改正建築基準法では、ホルムアルデヒドを発散する建築材料の使用に面積の制限が設けられ、居室を持つ建築物への機械換気設備の設置も義務付けられました。無垢フローリングは、こうしたシックハウス対策の観点からも選ばれる床材の一つになっています。自然素材と健康、資産価値の関係については、自然素材の家が実現する健康と資産価値の両立でも取り上げています。

国産材との関わり

無垢フローリングには、スギやヒノキなど国内で育った国産材が使われることも多くあります。国産材は、植林と伐採を繰り返しながら森林を維持していく循環の中で生産される木材です。輸入材と国産材では色合いや硬さ、価格の傾向が異なる場合があるため、産地を扱っているかどうかを住宅会社に確認しておくとよいでしょう。

当社は1951年に材木問屋として創業してから70年以上、無垢材と向き合ってきました。全ての部屋の床材に無垢材を標準として採用し、LDKの壁には漆喰を使うなど、自然素材を暮らしの中心に据えた住まいづくりを行っています。樹種の選定にあたっては、色合いや硬さの違いを踏まえながら、部屋ごとの使い方に合わせた提案を行っています。

出典)熱貫流率及び線熱貫流率(住宅・住戸の外皮性能の計算プログラム関連資料 Ver.24 2025年4月版)

出典)建築基準法に基づくシックハウス対策について

岐阜の気候特性と無垢フローリングとの相性

岐阜県内は、夏場の蒸し暑さと冬場の底冷えの差が大きい地域として知られ、内陸の盆地特有の気候により季節の寒暖差や湿度変化が大きくなりやすくなっています。

夏の高温多湿への対応

夏場は気温だけでなく湿度も高くなりやすく、室内のべたつきが気になりやすい時期です。木材の調湿作用により湿度変化をやわらげる働きが期待できますが、換気や除湿と組み合わせて考えることが前提になります。

冬の底冷えへの対応

冬場は気温が下がり、床面の冷たさが気になりやすい季節です。木材は熱伝導率が低いため、コンクリートやタイルに比べて足元の冷たさを感じにくく、断熱性能の高い建物とあわせることで底冷えをやわらげやすくなります。岐阜県内は南部の美濃地方と北部の飛騨地方とで気候の傾向に差があり、標高の高いエリアほど冬場の冷え込みが厳しくなりやすいため、エリアの気候特性を踏まえて検討することが望ましいでしょう。

当社は岐阜県内を中心に注文住宅を手がけており、地域の気候特性を踏まえた仕様の一つとして、無垢材の床と漆喰の壁を組み合わせた住まいづくりを行っています。

水分や湿度変化による注意点と対策の方法

水分・汚れへの対応が必要な点

無垢フローリングは木材そのものであるため水分を吸収しやすくなっています。飲み物やお茶をこぼした際にそのままにしておくとシミや変色につながることがあるため、気づいた時点で早めに拭き取ることが望ましいでしょう。キッチンや洗面所など水を扱う場所では、複合フローリングや別の床材と使い分ける住まいも見られ、水回りに無垢フローリングを使う場合は耐水性を高めた塗装仕上げを選ぶなど場所に応じた工夫が対策です。

ペットを飼っている住まいでは、爪による傷や粗相をした際の水分の染み込みも気になりやすく、ペット向けの塗装仕上げを取り入れる住まいも見られます。ソファやテーブルなど重い家具を長期間同じ場所に置き続けると床面にへこみが残ることがあるため、家具の脚にフェルトを貼るなどの工夫も見た目を保つうえで役立ちます。

湿度変化による伸縮・隙間・そりへの備え

木材は周囲の湿度に応じてわずかに伸び縮みする性質を持つため、季節によって板の間に隙間が生じたり、そりが出たりすることがあります。特に冬場の乾燥した時期は板同士の間にすき間が目立ちやすくなる傾向があります。急激な乾燥や湿潤を避けるため、施工時に含水率が調整された部材を使うことや、床暖房を導入する場合は木材に適した仕様を選ぶことが対策になります。

新築の引き渡し直後は建材に含まれる水分が落ち着いていく時期にあたり、最初の1年ほどは特に隙間やそりが目立ちやすいですが、時間の経過とともに落ち着く場合が多くあります。気になる変化があれば早めに施工会社へ相談するとよいでしょう。また、梅雨時期など湿度が高い時期に施工を行うと、木材が湿気を含んだ状態で張られ、その後の乾燥期にすき間が目立ちやすくなることがあるため、施工時期についても確認しておくとよいでしょう。

  • エアコンや加湿器で室内の湿度を大きく変化させすぎない
  • 水拭きの際は固く絞った布を使い、水分を残さない
  • 直射日光が長時間当たる場所はカーテンなどで和らげる

建物全体の耐久性とあわせて確認したい点

床材の伸縮や変化は、建物全体の乾燥のしやすさや通気の設計とも関わっています。木造住宅全体の耐久性や設計の自由度については、木造住宅の魅力と設計のポイント 耐久性やデザイン自由度に迫るにまとめています。

リフォームで既存の床の上から無垢フローリングを重ね張りする場合、厚みの分だけ床面が上がり、建具の下端やキッチンとの段差に影響することがあります。重ね張りと張り替え、どちらの方法が適しているかは既存の下地の状態によって変わるため、事前に確認しておく必要があります。当社では、見えない構造材にも本物の木材を使い、床材だけでなく建物全体で木の性質と向き合った家づくりを進めています。

無垢フローリングとほかの床材との違い

畳やクッションフロアとの違い

畳は、い草を編んだ表面を持ち、独特の香りとクッション性を持つ床材です。素足で座る、寝転ぶといった過ごし方に向いている一方、水分や日焼けによる変色、経年でのささくれなど、無垢フローリングとは異なる手入れが必要になります。クッションフロアは塩化ビニル製のシート状の床材で水回りに使われることが多く、価格を抑えやすい点が特徴です。無垢フローリングは、こうした床材に比べて木の質感や香りを直接感じられる点が大きな違いになります。

タイルやカーペットとの違い

タイルは硬く熱伝導率が高いため、夏場はひんやりと感じやすく、冬場は底冷えを感じやすい床材です。水や汚れに強く、玄関や浴室まわりに使われることが多くあります。カーペットは柔らかく防音性やクッション性に優れる一方、ダニやほこりがたまりやすく、こまめな掃除が必要になります。

無垢フローリングは、調湿作用や熱伝導率の低さを備えながら、リビングや寝室など生活の中心となる部屋に使いやすい床材として選ばれています。

オークやパインなど人気樹種ごとの特徴

無垢フローリングに使われる樹種は複数あり、それぞれ硬さや色合い、足触りが異なります。ここでは代表的な樹種の特徴を紹介します。

オーク(ナラ)の硬さと耐久性

オークは硬さのある樹種として床材によく使われています。硬さがあることで家具の脚や日常の歩行による傷や凹みが生じにくく、木目がはっきりしている点も特徴になります。色味は明るいベージュ系からやや赤みを帯びたものまで幅があり、部屋全体の雰囲気に合わせて選ばれることが多いです。

パイン(松)の柔らかな足触りと注意点

パインは比較的柔らかい樹種で、素足で歩いた際にやさしい感触を持ちます。一方で、家具の脚やペットの爪などによる傷がつきやすいため、日々の使い方に合わせた手入れが必要です。年数を重ねると飴色に近い色合いへと変化していく点も楽しめる特徴で、節が入ったものが多く流通しており、節の見え方も木の表情として楽しむ住まいが多くあります。

表し梁と無垢フローリングを使用したLDKの内観

そのほかの樹種の選び方

このほか、ウォールナットやチェリー、メープルなど色合いや木目の異なる樹種も選ばれており、部屋の用途や好みに応じて使い分けられています。玄関やリビングなど人の出入りが多い場所は硬めの樹種を、寝室など座って過ごす時間が長い部屋は柔らかめの樹種を選ぶといった考え方もあります。

樹種によって手に入りやすさや価格も異なるため、複数の樹種のサンプルを実際に見比べたうえで選ぶことが、引き渡し後の印象のずれを防ぐことにつながります。サンプルはできるだけ実物大に近いもので確認するとよいでしょう。

樹種 硬さの傾向 主な特徴
オーク(ナラ) 硬め 傷や凹みが生じにくく、はっきりした木目を持つ
パイン(松) 柔らかめ 足触りがやさしく、経年で飴色に近づく
ウォールナット・チェリー 樹種により異なる 深みのある色合いで空間の雰囲気を出しやすい
メープル 硬め 明るいクリーム色に近く、部屋を明るい印象にまとめやすい

床材の張り方や施工パターンによる違い

定尺張りと乱尺張りの見た目の違い

無垢フローリングの張り方には、同じ長さの板を規則正しく並べる定尺張りと、長さの異なる板を組み合わせて張る乱尺張りがあります。定尺張りは継ぎ目がそろい、すっきりとした印象になりやすくなります。乱尺張りは継ぎ目の位置が不規則になり、木目の変化がより自然に見える点が特徴です。

板同士をつなぐ実加工の役割

板の側面には、凹凸をかみ合わせる実加工と呼ばれる加工が施されており、隣り合う板同士がしっかりとかみ合うようになっています。この加工により、歩行時のきしみや段差を抑えやすくなります。長い板を使うほど部屋全体の一体感が出やすい一方、材料の歩留まりの関係で価格が上がりやすい傾向もあり、短い板を組み合わせる張り方であれば費用を抑えながら無垢フローリングを取り入れることもできます。

無垢フローリングにかかる費用の考え方

樹種や張り方によるコストの違い

無垢フローリングは、複合フローリングに比べて材料費や施工の手間がかかる傾向があり、樹種や張り方によって費用に差が出やすくなります。オークなど硬さのある広葉樹は、パインなどの針葉樹に比べて価格が高くなる場合が多くあります。

節の有無によっても価格が変わり、節の少ない上小節や無節と呼ばれるグレードは、節の入った材に比べて高めの価格になりやすくなります。費用は材料費だけでなく下地の調整や施工にかかる手間賃も含めて考える必要があり、見積もりを比較する際は樹種やグレード、張り方の仕様がそろっているかを確認するとよいでしょう。

全室採用か、一部の部屋への採用かによる考え方

全ての部屋に無垢フローリングを採用する住まいもあれば、リビングや寝室など過ごす時間の長い部屋だけに採用し、水回りや廊下は複合フローリングと組み合わせる住まいもあります。予算と暮らし方のバランスで採用範囲を決めるのが一般的です。

当社では、材木問屋として創業した経緯を持ち、独自の仕入れルートを生かすことで無理のない価格で無垢材を住まい全体に取り入れやすくしています。坪単価はおよそ62.5万円から85.1万円程度が目安です。

無垢フローリングを使用した平屋のリビング

長期的な維持費用もあわせて考える

無垢フローリングは、初期費用に加えて再塗装やサンディングなど年数を重ねてからの手入れ費用も視野に入れておくことが望ましいでしょう。複合フローリングは初期費用を抑えやすい一方、表面が劣化した際は張り替えが必要になることが多く、長い年数で見た場合の費用はどちらが低いとは一概に言えません。

無垢フローリングのお手入れとメンテナンスの基本

日常のお手入れの基本

日々のお手入れは、乾いた布や掃除機でほこりを取り除くことが基本になります。水拭きをする場合は固く絞った布を使い、水分を床に残さないようにすることが大切です。

季節に応じた湿度管理

梅雨や台風の時期は窓を閉め切る時間が長くなり、室内に湿気がこもりやすくなります。換気扇や除湿機を使って部屋の空気を入れ替える工夫が、無垢フローリングの状態を保つうえで役立ちます。エアコンの風が直接床に当たり続ける配置も乾燥を進めやすいため注意しておきたいところです。

数年単位で行う専門的なメンテナンス

表面の艶が落ちてきたと感じたら、再塗装やワックスがけを行うことで質感を取り戻せる場合があります。深い傷や広範囲のへこみは、表面を薄く削り直すサンディングという方法で対応できることもあります。こうした専門的なメンテナンスは、施工した住宅会社や床材の専門業者に相談しながら進めることが望ましいでしょう。当社では、引き渡し後の点検の中で床材の状態も確かめ、必要に応じたメンテナンスの相談に応じる体制を整えています。

後悔しないための住宅会社選びの視点

構造材にも自然素材を使っているかを確認する

無垢フローリングは床に触れる部分の仕上げ材である一方、建物の耐久性を左右するのは柱や梁などの構造材です。床材だけでなく、構造材にどのような木材が使われているかを確認することが、長く住まいを維持するうえでの判断材料になります。

モデルハウスや完成見学会に足を運び、実際の床の感触や部屋全体の雰囲気を確かめておくことも役立ちます。住宅会社によって木造住宅の施工実績や在籍する建築士の資格、構造計算を担当する体制は異なるため、過去の施工事例や構造計算を誰がどのように行っているかを尋ねておくことも比較する視点になります。

  • 床材の樹種・グレード・仕上げ方法が仕様書に明記されているか
  • 構造計算(許容応力度計算)を実施しているか、その結果を確認できるか
  • 引き渡し後の点検やアフター対応の範囲、期間はどうなっているか

漆喰壁のメリット・デメリットについては、漆喰壁のメリット・デメリットとは?失敗しない対策と岐阜・愛知・三重での選び方で取り上げています。

耐震性能の裏づけを確認する

2025年4月には建築基準法が改正され、木造住宅の建築確認手続きが見直されました。延べ面積などの条件によっては構造計算の対象が広がっており、住宅会社が構造をどのように検証しているかを確認する視点が増しています。

耐震等級は、建築基準法で定める水準を等級1とし、等級3はその1.5倍の耐震性能を示す基準になっています。等級3を取得する方法の一つに許容応力度計算という詳しい構造計算があり、壁量計算に比べて建物全体の強さをより細かく検証できます。壁量計算は必要な壁の量を簡易的な基準で確認する方法で、許容応力度計算は柱や梁、基礎など建物の各部分に生じる力を一つひとつ計算して確認する、より詳しい検証方法です。床材を選ぶ場合も、建物全体の重さや構造とのバランスを踏まえた設計になっているかをあわせて確認しておきたいところです。

引き渡し後の点検体制を確認する

新築住宅には、引き渡し後の一定期間に法律に基づく制度が設けられていますが、住宅会社ごとに点検やアフター対応の範囲・期間は異なるため事前確認が望ましいでしょう。無垢フローリングは季節による伸縮やそりが起きやすい素材であるため、引き渡し後に気になる変化が出た際、どの範囲まで対応してもらえるかも住宅会社を選ぶうえでの視点になります。新築住宅で確認しておきたい制度の種類については、新築住宅で確認しておきたい制度の種類とポイントで解説しています。

見積もりや仕様書で確認しておきたい点

見積もりを比較する際は、金額の総額だけでなく、床材の樹種やグレード、仕上げの塗装方法まで仕様書に明記されているかを確認しておきたいところです。表記が「無垢フローリング」とだけ記載されている場合、樹種やグレードによって手触りや価格が変わるため、担当者に具体的な仕様を確かめておくと安心です。

打ち合わせで確認した仕様やアフター対応の範囲は、口頭だけでなく書面やメールなど後から見返せる形で残しておくことが望ましいでしょう。

当社では、全棟で構造計算(許容応力度計算)を行い、耐震等級3を標準として取得しています。引き渡し後は構造・防水について当初20年から最長60年の保証を、給湯器やシステムキッチンなどの住宅設備については10年間の保証を用意し、地盤も20年保証・全棟で住宅瑕疵担保責任保険加入という体制を整えています。1951年に材木問屋として創業した経緯を持つ独自の仕入れルートを生かした住まいづくりを進めています。

出典)建築確認・検査の対象となる建築物の規模等の見直し

出典)住宅性能表示制度 評価方法基準 技術解説

床材や住まいづくり全体について具体的に知りたい方は、資料請求やモデルハウスの見学予約から実際の無垢フローリングの質感を確かめてみてください。

無垢フローリングを検討する際の一般的な流れ

無垢フローリングを取り入れるかどうかを決めるまでには、いくつかの段階を踏むことが多くあります。ここでは一般的な流れを紹介します。

  1. カタログや資料請求で、樹種やデザインの傾向をつかむ
  2. ショールームやモデルハウスに足を運び、実際の質感を確かめる
  3. 気になる樹種のサンプルを取り寄せ、自宅の照明の下で色合いを見る
  4. 複数の見積もりを比較し、樹種・グレード・張り方の仕様をそろえて確認する
  5. 契約前に、引き渡し後の点検やアフター対応の範囲を確認する

最初の段階で複数の住宅会社の資料を見比べると、樹種やグレードによる価格や表情の違いをつかみやすくなります。契約後の仕様変更は費用や工期に影響することもあるため、家族の希望を早い段階で整理しておくことが望ましいでしょう。

よくある質問

傷やへこみができた場合は補修できますか

小さな傷やへこみは、専用の補修材や、濡れた布とアイロンを使った蒸気による木の膨張で目立ちにくくできる場合があります。深い傷や広い範囲の損傷は、部分的な張り替えや表面を薄く削り直す方法で対応できることもあります。補修の方法は樹種や仕上げによって異なるため、施工会社に相談するとよいでしょう。

無垢フローリングを使っても耐震性能は確保できますか

床材の種類と建物の耐震性能は別の要素で、無垢フローリングの採用自体が耐震性能に影響するわけではありません。耐震性能は柱や梁の配置や構造計算の方法で決まるため、床材選びとは別に構造面を確認することが大切です。

岐阜の気候でも無垢フローリングは向いていますか

岐阜県内は夏の高温多湿と冬の冷え込みの差が大きい地域ですが、木材の熱伝導率の低さや調湿作用はこうした環境でも活かしやすい特徴です。洗面所や玄関まわりなど水分の影響を受けやすい場所では、手入れの方法を工夫することが望ましいでしょう。

複合フローリングから無垢フローリングへの張り替えはできますか

既存の床や下地の状態によって対応は異なるため、一律には判断できません。張り替えを検討する場合は下地や構造を確認したうえで施工会社に相談する必要があります。

無垢フローリングは床暖房と組み合わせられますか

無垢材は湿度や温度の変化で伸縮する性質があるため、床暖房と組み合わせる場合は木材の変形をおさえた専用の仕様を選ぶことが必要になります。導入を検討する場合は事前に施工会社へ確認しておくことが望ましいでしょう。

節の有無によるグレードはどう選べばよいですか

節の少ない上小節や無節と呼ばれるグレードは、すっきりとした木目でまとまった印象になりやすく、節の入ったグレードは木本来の表情を感じやすくなります。どちらが優れているわけではなく、好みに合わせて選ぶとよいでしょう。

マンションのリフォームでも無垢フローリングは使えますか

マンションでは、管理規約によって床材の遮音性能に条件が定められている場合が多く、無垢材をそのまま使うと基準を満たせないことがあります。遮音材を下地に組み合わせた仕様を選ぶなど、管理規約に応じた対応が必要なため、事前に管理組合や施工会社に確認しておくとよいでしょう。

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