2026.07.08 お役立ち情報
岐阜で漆喰や珪藻土など自然素材の家を建てる前に知るべき違いと選び方
自然素材を生かした住宅建築では、内装や構造に使う木材などを選ぶことは、意匠性を整えるだけでなく、室内の空気や住む人の暮らしに関わる大切な要素です。建材から出る化学物質や換気の悪さが引き起こす住環境の問題に対処する方法の一つとして、自然素材を取り入れる方法があります。
自然素材には漆喰や珪藻土など様々な種類があり、それぞれ由来や特性が違います。これらの素材の違いを正しく知って、適材適所で使うことが、快適な住環境をつくるための第一歩です。
目次
この記事でわかること
✓漆喰と珪藻土の成り立ちや機能的な違い
✓岐阜の気候における自然素材の家のメリットと注意点
✓依頼先を選ぶ際の具体的な判断基準
免責事項
本記事で紹介する自然素材の効果や効能は、使う環境や条件によって異なる場合があります。健康への影響については一般的な傾向をお伝えするもので、医学的な効果を確約するものではありません。また、掲載している価格や仕様の情報は執筆時点のもので、条件などによって変わることがあります。
漆喰や珪藻土は自然素材の家を代表する壁材で機能が違う
自然素材の壁材として使われる漆喰と珪藻土は、起源から特徴まで大きく違います。どちらも化学物質が出にくいという共通点がありますが、抗菌作用や湿度を調整する仕組みには違いがあります。それぞれの特徴を見比べて、適材適所で使うことが大切です。
漆喰は石灰石由来で耐久性が高く抗菌・消臭効果に優れる
漆喰は、石灰石を高温で焼いて水を加えた「消石灰(しょうせっかい)」を主な成分とする塗り壁材です。日本の気候に合わせて発展した和漆喰には、ひび割れを防ぐ麻などの繊維や海藻の糊が配合されています。
漆喰の特徴は、水分を含むと強いアルカリ性になる点です。この強アルカリ性の環境では、カビや嫌なニオイの原因となる細菌が繁殖しにくくなるというデータがあります。また、性質が安定しているため、空気中の有害物質を減らす消臭の働きを持つことも分かっています。日本国内でお寺や神社、蔵などの外壁として長年使われてきた歴史があり、耐久性の高さも評価されています。
一例として、ヤマカ木材の「ナチュリエ」では、家族が長く過ごすLDKの内壁に漆喰を使う設計を取り入れています。その一方で、各居室にはエコクロスを組み合わせるなど、建築費用を抑えながら空気に配慮した住環境を整える工夫をしています。
珪藻土は藻類由来で漆喰以上の高い調湿性能を備えている
珪藻土は、水の中にいる植物プランクトンの殻が、長い年月をかけて化石になった岩を原料にしています。この素材の特徴は、粒の中にとても小さな穴が無数に開いている構造になっているところです。この無数の穴が空気中の水分を吸着し、室内の湿度を自動で調整する働きを持っています。
日本の規格(JIS)の性能試験でも、珪藻土を主な成分とする内装材は、高い吸放湿性能があることが分かっています。漆喰も一定の調湿性能を持っていますが、建材に珪藻土を混ぜた場合の試験では、水分を吸収して排出するスピードが速くなることが分かっています。室内の湿度変化に対応する力では、珪藻土が漆喰を上回る特徴を持っています。
床材に使用される無垢材も調湿機能と高い断熱性を兼ね備える
室内環境を整えるためには、壁だけでなく、床や構造に使われる無垢材も大切な役目があります。接着剤で張り合わせていない丸太から切り出した天然の木材は、木自体が空気中の水分を吸収して排出する調湿機能を持っています。
さらに、無垢材は熱を通しにくい特徴があります。熱の伝わりやすさ(熱伝導率)の数値を比べると、天然木材はコンクリートやガラスなどの一般的な建材に比べて熱を通しにくく、高い断熱性があります(※木の種類によって数値は異なります)。
ヤマカ木材の「ナチュリエ」では、全室の床に無垢材を使う仕様も提案しています。天然木材の断熱性を生かすことで、外からの熱気や冷気を和らげ、夏は足元がベタつかず、冬は冷えを感じにくい環境にすることができます。
出典)第1部 第IV章 第3節 木材利用の動向(1) – 林野庁
岐阜の気候に適した自然素材の家のメリットと注意すべきデメリット
岐阜県は内陸性の気候であり、夏は高温多湿で冬は寒冷という季節間の寒暖差が激しい地域に該当します。このような環境において自然素材を取り入れることにはメリットがある一方で、工業製品にはない注意点も存在します。導入前には仕組みを正しく把握しておく必要があります。
高い調湿効果と断熱性により夏冬の厳しい寒暖差を緩和する
多孔質構造を持つ珪藻土や無垢材は、室内の湿度が上がる夏には余分な湿気を吸い取り、空気が乾燥する冬には蓄えた水分を放出して湿度を調整します。これらの素材を壁や床に使うことで、結露やカビの発生を抑えながら、冬の乾燥を和らげる効果があります。
また、無垢材のおかげで夏の強い日差しによる熱や冬の冷気が室内に入り込むのを防ぐ、断熱の役目もあります。自然素材がエアコンのように働くことで急激な温度変化が和らぎ、冷暖房の効き目を助ける働きがあります。
施工の手間や自然素材特有の経年変化によるメンテナンスが必要
機能的なメリットがある一方で、自然素材は工場で作られた均一な建材に比べて、施工に高い技術が必要です。また、素材特有の変化に合わせたお手入れも必要です。
例えば、漆喰は時間が経つにつれて空気中の二酸化炭素と反応し、弱アルカリ性へと変わっていきます。この反応が進むと壁としての硬さは増しますが、初期の抗菌性の効果はだんだんと落ち着いていきます。
また、漆喰や珪藻土、無垢材は、乾燥して縮む途中でひび割れや表面の凹凸ができることがあります。経年によって生まれる風合いの変化を素材の持ち味として楽しみながら、定期的な状態の確認や補修を行うことが、長く良い状態を保つために大切です。
岐阜で失敗しない自然素材の家を建てるための相談先の選び方
自然素材を用いた住宅建築は、素材を扱う技術や緻密な構造計算を要します。依頼先を検討する際は、表面的なデザインだけでなく、見えない部分の構造安全性、価格体系の透明性、引き渡し後のサポート体制という3つの基準で比較検討することをおすすめします。
見えない構造材にも自然素材を使用し安全性を確保しているか
住宅の耐久性や耐震性を長く保つためには、内装材だけでなく、壁の中や床下など完成すると見えなくなる構造材の選び方も大切です。木造住宅の骨組みとしてよく使われている集成材(しゅうせいざい)は、長年の温度や湿度の変化によって接着剤が劣化し、剥がれて強度が低下するリスクが指摘されています。
一例として、ヤマカ木材の「ナチュリエ」では、見えない構造部材にも接着剤の劣化リスクがない無垢材を標準で使っています。さらに、全棟で詳細な構造計算を行い、建築基準法で定められた基準の1.5倍の強度がある「耐震等級3」を標準仕様としています(※一部の自由設計の間取りなどを除きます)。見えない部分の素材選びと、科学的な根拠に基づく耐震性が両立しているかを確かめることは、長く安全に暮らすための目安です。
坪数ごとの明瞭な価格設定など透明性の高い費用体系であるか
自然素材の家は材料費や専門の職人の技術が必要なため、建築費用が高くなりやすい傾向があります。見積もりの途中で追加の費用が膨らむのを防ぐため、計画の初期段階から費用の目安が分かりやすい仕組みの会社を選ぶことが、資金計画を進める上で大切です。
費用体系の透明性に関する実例として、ヤマカ木材では資材を独自のルートで仕入れたり、作業の効率を上げたりすることで、無駄なコストを抑える仕組みを整えています。これにより、ヤマカ木材の「ナチュリエ」では坪数ごとの分かりやすい価格設定を取り入れており、初期費用が計算しやすい仕組みを作っています。提示された価格の根拠がはっきりと説明されているかを確認することが大切です。
地域密着型で充実したアフターサポートと長期保証があるか
住宅は完成してからも長く住み続ける大切な資産です。自然素材ならではの変化に合わせたお手入れが必要になるため、困ったときにすぐ相談できる距離感や、しっかりとした保証体制があるかどうかが大切な判断材料になります。
サポート体制の例として、ヤマカ木材では資金計画から設計、工事、アフターメンテナンスまで自社で責任を持って行う仕組みを取り入れ、地域に根ざしたサポートを行っています。また、引き渡し後の保証として、構造と防水について長期水準となる最長60年の保証(※定期的な有償点検や指定されたメンテナンス工事を行うなど、適用には一定の条件があります)を用意しています。このほか、対象となる住宅設備への10年保証や、第三者機関による地盤保証なども取り入れています。言葉だけでなく、こうした保証体制が契約書にきちんと書かれているかを確かめることがおすすめです。
岐阜の漆喰・珪藻土・自然素材の家に関するよくある質問
自然素材の家づくりを検討する際によく寄せられる疑問に対し、客観的な事実や法規の基準に基づいて回答します。
漆喰や無垢材などの自然素材は日々の手入れが大変になりますか?
漆喰や珪藻土は水分を吸い込みやすいため、液体汚れが中に染み込みやすいという面があります。しかし、最近では特殊な表面撥水加工をした建材も登場しており、湿度を調整する機能を保ったまま、表面の汚れを拭き取りやすくした製品もあります。
無垢材の床についても、普段のお掃除は乾拭きや掃除機でホコリを取り除くことで十分です。表面に小さな傷がついたときでも、無垢材は中まで同じ木でできているため、表面を軽く削ることで修復ができます。こうしたお手入れをしながら、経年による風合いの変化を楽しむことができます。
シックハウス症候群やアレルギー対策として本当に有効ですか?
シックハウス症候群は、建材から出る揮発性有機化合物(VOC)や換気不足など、様々な原因が重なって引き起こされます。国が定める建築基準法では、室内に換気設備をつけることなどが義務づけられています。漆喰や無垢材そのものは、化学合成された接着剤を含まないため、VOCが出にくいという特徴があります。
具体的な対策の例として、ヤマカ木材の「ナチュリエ」では自然素材を使うだけでなく、空気中のホルムアルデヒドを吸い取って分解する下地材を併用する設計も取り入れています。建材を組み合わせることで、空気環境を整える工夫をしています。
出典)建築基準法に基づくシックハウス対策について – 国土交通省
自由設計や間取りの要望はどこまで柔軟に対応してもらえますか?
住宅建築には、ゼロから図面をつくる完全自由設計と、規格化された基本プランをベースにする方法があります。設計の自由度が高くなるほど建築費用も上がりやすいため、予算とのバランスを考える必要があります。
例えば、ヤマカ木材の「ナチュリエ」では、使用する建材の仕様や基本プランある程度標準化することでコストを抑えています。標準仕様から大きく外れる完全な自由設計や、大幅な追加を希望する場合は、追加費用が発生します。また、空間構成を大きく変更した場合、建物にかかる力のバランスが変わり、標準で対応している「耐震等級3」の基準を満たせなくなることもあります。
間取りの希望が設定されたベース規格内に収まるか、あるいは費用増加や一部仕様の変更を許容して自由設計を優先するかを、事前によく考えることが大切です。
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