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2021.05.06 お役立ち情報

オール電化とガス併用はどちらがお得になるのか?それぞれを比較してみました


オール電化とガス併用はどちらがお得になるのか?それぞれを比較してみました

「オール電化にすると光熱費が安くなる」という話を耳にしたことはありませんか?

オール電化の家はガスを使用しないため、その分のコストを削減できますし、火事になるリスクを抑えられるといった安心感もあります。とはいえ、電気の使用量は増えますから「本当に安くなるのか?」と疑問に感じている方もいらっしゃるでしょう。

そこで、オール電化とガス併用のコストの比較や、それぞれのメリット・デメリットについて紹介します。

オール電化のメリット・デメリット

オール電化とは、給湯や暖房なども含めすべてを電気でまかなうシステムのことです。料理もIHクッキングヒーターのようなコンロを設置し、ガスを使わずに生活ができます。

まずは、オール電化のメリットとデメリットを見ていきましょう。

メリット

・光熱費を下げられる
オール電化の家ではガスを使用しませんから、ガスの基本料金も使用量に応じてかかる従量料金も不要です。電気の使用量は増えますが、低額の夜間料金の電力を利用して給湯などをまかなうため、トータルコストを抑えることも可能です。新築住宅なら、ガス管の引き込み工事の費用も削減できます。

・光熱費の一元管理で節約意識が高まる
給湯、暖房、調理などに使うエネルギーを、すべて電気に一本化することで、電気の使用量に注目しやすくなります。使い過ぎが一目でわかるため節約意識が自然と身につき、さらなる光熱費削減が期待できます。

・安全性が高い
ガスを使わないということは火を使わないということですから、火事になる心配もありません。ガス漏れや不完全燃焼による一酸化炭素中毒の心配もなく、安心して過ごせるでしょう。

・災害時のリスク軽減
オール電化のリスクは停電になると何もできなくなることですが、蓄電池システムがあれば周りが停電でも一定期間の電気は使えます。断水時も、貯湯タンクに温水が溜められるので水も確保できるので安心です。
また、過去に甚大な被害を出した震災では、ガスよりも電気のほうが早く復旧する傾向があり、ガス併用の家庭より給湯や暖房が早く使えるという点でメリットといえます。

デメリット

・停電になるとライフラインがストップする
蓄電池システムがあれば一定時間の電力は確保できるものの、蓄電池システムが高額なのがネックです。
また、貯湯タンクの温水はトイレやお風呂には使えても、飲料用には適していません。これは、タンク内の水がいつ供給されたものなのかわからないこと、高温でカルキが抜けていることなど、衛生的に問題があるからです。

・初期コストとスペースが必要
オール電化の家庭では、エコキュートが必須アイテムです。エコキュートの本体価格は30~50万円くらい。別途工事費として10~20万円くらいかかります。IHクッキングヒーターを導入すれば、工事費を含めて15~30万円くらいの資金が必要です。
さらに、エコキュートは夜間電力でつくった温水を溜める貯湯タンクの設置も必要なため、そのスペースを確保する必要があります。

・昼間はガスの方がお得なことも
オール電化の家は、「昼間は高く、夜は安い」電気料金プランを選ぶのが一般的です。昼間に電気や給湯を多く使用する家庭では、ガス併用の方が割安になることもあります。

・火力が必要な料理ができないことも
ガスキッチンなら作れる料理が、IHクッキングヒーターでは作れないこともあります。IHクッキングヒーターは電磁波で鍋を暖める仕組みのため、土鍋などは使えません。料理好きの人にとっては、物足りなさを感じることもあるでしょう。

ガス併用のメリット・デメリット

ガス併用とは、給湯や暖房など一部のエネルギーをガスでまかなう、従来の家庭環境のことです。そのメリットとデメリットは、次の通りです。

メリット

・導入コストを抑えられる
初期費用を抑えられるのが、ガス併用のメリットの一つです。給湯の場合、エコキュートだと工事費込みで40~70万円になるのに対し、ガス給湯器なら工事費込みでも10万円くらいで済みます。
また、IHクッキングヒーターを設置すると15~30万円(工事費込み)くらいかかりますが、ガスレンジであれば、据え置きタイプのガスコンロなら2~3万円、設置工事が必要なガスキッチンでも5~10万円で付けられます。

・使いたいときにお湯を作れる
オール電化の家では、貯湯タンクのお湯を使いきると翌日までお湯が使えないといったリスクがあります。ガスがあれば、必要なときに必要な量だけお湯を作れることがメリットでしょう。

・エネルギー効率が良い
一般的に、電気よりもガスの方がエネルギー効率が良いといわれます。暖房をする場合でも、エアコンよりもガスファンヒーターの方が早く部屋が暖まりますし、お湯を沸かすのもガスの方が早いこともあります。

・オール電化より安くなることも
都市ガスなら、オール電化よりも光熱費を抑えられることもあります。特に、昼間は家にいることが多い家庭では、ガスで給湯や調理をした方がトータルコストを抑えられるでしょう。

デメリット

・プロパンガスならオール電化のほうが安い
一般的に、都市ガスよりもプロパンガスの方が高いといわれます。これは、都市ガスの料金基準は国の許可が必要なのに対し、プロパンガスは各社が自由に設定できるためです。
プロパンガスの家庭は、オール電化にした方が光熱費を抑えられる傾向があります。

・火事の心配がある
火を使うので、火事のリスクは避けられません。最近は、チャイルドロック機能の付いたガスコンロが普及していますが、それでも小さなお子さんがいる家庭や高齢者のいる家庭では心配な点もあるでしょう。

・災害時の復旧に時間がかかる
ガス管や水道管に被害をもたらすような大地震では、復旧するのに相当の時間がかかります。その間、ガス併用の家庭では自宅で入浴や調理ができないこともあるでしょう。
台風のような停電だけならオール電化の方が不利ですが、すべてのライフラインがストップする震災のときは復旧の早いオール電化の方が有利といえます。

オール電化とガス併用の基本料金比較

オール電化とガス併用とでは、どちらの方がお得なのかを比較します。電気料金とガス料金は、「基本料金」+「従量料金」で求められますが、まずは基本料金で比べてみましょう。

オール電化の基本料金

オール電化の家庭では、夜間が割安で昼間は割高な料金プランを選択するのが一般的です。中部電力では「スマートライフプラン」がこれにあたります。
基本料金は契約容量によって異なり、一般的な家庭の「10kVAまで」の場合は以下の通りです。

・基本料金:1,487.04円
※中部電力「スマートライフプラン」契約容量10kVAまでの場合(2021年4月現在)

ガス併用の基本料金

ガス併用の家庭の場合、電気料金は一般的な従量電灯プランの基本料金、ガス料金は東邦ガス(都市ガス)を合算します。東邦ガスは、使用量によって基本料金が異なります。ここでは、一般的な家庭で契約される「20m3をこえて50m3まで」で求めます。

・電気の基本料金:1,144円
・ガスの基本料金:1,649.38円
・合計:1,903円
※中部電力は従量電灯プランB(40A契約プラン)、東邦ガスは20m3をこえて50m3までの基本料金を合算(2021年4月現在)

基本料金だけみると毎月416円の差、年間で約5,000円もオール電化の方がお得になります。

出典:
中部電力「基本メニュー(電灯契約)」
https://www.chuden.co.jp/home/home_menu/home_pricelist/hpr_basic/index.html
東邦ガス「がすてきトクトク料金」
https://www.tohogas.co.jp/home/gas-fee/menu/choice-home-06/

オール電化とガス併用のランニングコスト比較

続いて、ランニングコストを比べてみます。まず、中部電力(スマートライフプラン)と、東邦ガス(20m3をこえて50m3まで)の従量料金は、以下の通りです。

■電気(1kWhあたりの金額)
・昼間 38.71円
・夜間 16.30円

■ガス(1m3あたりの金額)
・164.30円

一見するとガスの方が高く見えますが、電気とガスとでは単位が異なるため合わせて考える必要があります。そこで、ガスの「1kWhあたりのエネルギーコスト」を求めると、以下の通りです。

■ガス(1kWhあたりの金額)
・12.86円

ランニングコストでみると、ガスの方が夜間の電気料金よりも安いことがわかります。
ただし、同じエネルギーでもエコキュートは効率的に給湯できるとされ、ガスよりも安く湯を作れるといわれます。
月額でいくらになるかといった具体的な額は、専門家にシミュレーションしてもらい求めましょう。

出典:
中部電力「基本メニュー(電灯契約)」
https://www.chuden.co.jp/home/home_menu/home_pricelist/hpr_basic/index.html
東邦ガス「がすてきトクトク料金」
https://www.tohogas.co.jp/home/gas-fee/menu/choice-home-06/

災害時やメンテナンス性能の比較

これまでにもお伝えした通り、ライフラインが寸断されるような大規模災害時には、オール電化の方が有利といえます。都市ガスの場合、地下に埋められたガス管が破損すると復旧までに相当の時間を要します。これに比べれば、電気の方が復旧は早いです。

また、給湯設備の交換目安で比べると、エコキュートは10~15年に対して、ガス給湯器約10年と、ほとんど変わりません。調理器具の場合も、IHクッキングヒーターもガスコンロも、ともに10年くらいが交換の目安です。

日常のお手入れで比べると、オール電化では、構造が複雑なエコキュートの定期的なメンテナンスが必要といった手間があります。一方、ガス併用でもコンロの清掃(五徳やバーナー部分の汚れ落としなど)はIHクッキングヒーターよりも手間に感じるでしょう。いずれの場合も、日常のお手入れをしっかり行うことが長持ちさせる秘訣です。

オール電化が向いている人はこんな人

オール電化のいちばんのメリットは、夜間の安い電気を効率的に活用することで電気代が節約できることです。一方で、昼間の電気代はガス併用の家庭よりも割高になります。このため、日中は家で調理や給湯をしない生活スタイルの家庭なら、オール電化の恩恵を最大限に受けられるでしょう。

また、現在プロパンガスを使用している人も、オール電化にした方が安くなる傾向にあります。都市ガスの場合は、シミュレーションして検討しましょう。

コスト以外でも、小さな子どもや高齢者のいるため、IHクッキングヒーターの方が安心という場合は、オール電化を検討した方が良いでしょう。

ガス併用が向いている人はこんな人

オール電化のメリットを、それほど享受できなければ、ガス併用の方が向いています。たとえば、日中は家で過ごすことが多い方は、ガスの方が安くなる場合があります。ガスにも「エコジョーズ」など、効率の良い給湯器が登場しています。最新設備に交換することで、初期コストを抑えつつ光熱費も軽減できるでしょう。

また、料理にこだわりがある方、とりわけIHクッキングヒーターでは実現できない強力な火力を希望する方は、ガスキッチンの方がストレスフリーかもしれません。

まとめ

オール電化はガス併用より安いといわれますが、ライフスタイルによっては高くなることもあります。実際のところ、基本料金は安くなっても従量料金で相殺されたり、高くなったりするケースも多く、光熱費でのメリットはほとんどないのが実情です。

料金以外にも、それぞれのメリット・デメリットなど比較するポイントがありますので、ライフスタイルと見比べながら総合的に判断することが大切でしょう。どちらが良いか迷ったら、当社の専門スタッフがアドバイスいたしますので、ぜひご相談ください。


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